長期優良住宅とは
長期優良住宅とは、「長く良好な状態で住み続けるための措置を講じた性能の高い住宅」を指し、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき認定されるものです。
主な特徴は以下の通りです:
- 品質の高さ:
- 長期優良住宅は、耐震性、耐久性、維持管理の容易さなど、一定の高い品質基準を満たす必要があります。
- 長寿命化:
- 通常の住宅よりも長持ちすることを目指しており、長期にわたる安定した居住環境を提供することが期待されます。
- 環境配慮:
- 省エネルギー性能や、自然環境への配慮など、環境に優しい設計が求められます。
- 認定制度:
- 長期優良住宅として認定を受けるためには、建築基準法などの関連法規に従って、特定の基準を満たす必要があります。認定を受けると、税制上の優遇措置や、住宅ローンの金利優遇などのメリットがあります。
- 維持管理の計画:
- 長期にわたる品質の維持を目指すために、維持管理計画の策定が求められることがあります。
長期優良住宅制度は、住宅の質を向上させるとともに、持続可能な住宅ストックの形成を目指しています。この制度は、住宅市場における長寿命で高品質な住宅の普及を促進し、より良い住宅環境を提供することを目的としています。
国土交通省のホームページでは以下のように説明されています。
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置講じられた優良な住宅です。
長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。
新築についての認定制度は平成21年6月4日より、既存住宅を増築・改築する場合の認定制度は平成28年4月1日より開始しています。
関係する法令や通知
法律:長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成20年12月5日法律第87号)
政令:長期優良住宅の普及の促進に関する法律施行令(平成21年2月16日政令第24号)
省令:長期優良住宅の普及の促進に関する法律施行規則(平成21年2月24日国土交通省令第3号)
全国の認定実績
長期優良住宅の認定実績のほとんどは、新築一戸建て住宅となっており、令和4年度累計実績で、約144万件となっています。直近では毎年約10万件〜約12万件が認定を受けています。
なお、長期優良住宅の認定を受けようとする方は長期優良住宅の建築及び維持保全に関する計画を作成し、着工前に所管行政庁に申請する必要があります。
認定基準
所管行政庁による認定を受けるには、申請する建築及び維持保全に関する計画が以下に掲げる基準に適合する必要があります。
- 住宅の構造および設備について長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられていること。
- 住宅の面積が良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
- 地域の居住環境の維持・向上に配慮されたものであること。
- 維持保全計画が適切なものであること。
- 自然災害による被害の発生の防止、軽減に配慮がされたものであること。
認定の取得に対する支援
長期優良住宅の認定の取得によって、さまざまなメリット・支援を受けられます。
- 税の特例措置:所得税の減税、不動産取得税の軽減、固定資産税の軽減等
- 補助金:地域型住宅グリーン化事業、市街地再開発事業等、こどもエコすまい住宅支援事業、長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 融資:住宅ローン(フラット35)の金利引き下げ等